8月4日（火）
9:50 麻衣子の病室へ。麻衣子は目を見開いて、怖い顔をしている。乳酸菌飲料を飲ませる。喉をきれいに、歯をきれいに、そして、顔をきれいにしてあげる。
10:00 表情が怖い、怒りの表情というべきか。乳酸菌飲料を飲ませたら、表情が良くなってきたように思う。
10:30 音楽に合わせて、腕を動かしているように見えるが、麻衣子のやせ細った弱々しい腕と、拘縮した手は、高くは上がらない。
10:35 検温38.1度。発熱も、元気のなさの原因か？
11:52 薬が効いているのか、穏やかだ。
13:20 穏やかだが元気はない。
15:15 音楽を聴いているようだ。
15:30 目をとろんとさせて、また眠りそう。
16:05 今は、目をパッチリと開けている。そばには、義母がいる。
16:15 喉のネバネバをとってやる。両腕が動いている。
16:25 「オワオワ」発作がある。義母が帰った。
16:46 左の頬がピクピクしている。
17:25 目がピクピクの不随意運動がある。
17:30 大学病院のＴ先生が来る。
17:35 右足が動く発作。膝を押さえる。表情は落ち着いている。
18:00 口が開いてきたので、喉のネバネバをとってやる。穏やかである。まだ、薬は来ない。
18:10 薬を飲ませる。だんだん、薬を飲ませるのが難しくなってきたような気がするが、頑張ろうと思う。乳酸菌飲料を飲ませる。
18:20 右手が顎のところで動いている。
18:40 検温。微熱があるので冷たい冷やし枕に交換してもらう。
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今日は火曜日で、来てくれた義母が、「麻衣子は元気がなくなった」と言った。
私から麻美へ
| ママは、私が、この悲しい事実を受け入れられるようになる日まで、苦しみながら、生きてくれるような気がします。 |
麻美から私へ
| 本当、母さんは全部お見通しで、がんばってくれてるのかもね。 |
8月5日（水）
9:45 麻衣子の病室へ。かわいい顔で目を開けている。でも、元気はない。乳酸菌飲料を飲ませようとしたが、飲み込まない。浣腸して、お通じがあったと看護師さんから聞いた。顔が痩せたなと思った。ベッドに寝ているのは、麻衣子であって、麻衣子でないような気がする。
10:05 乳酸菌飲料を少量飲ませる。薬もなんとか飲むことができた。かわいい顔をして、音楽を聴いているようだ。
10:39 体重測定31kg。麻衣子はずいぶんと体重が減った。5月20日が37.5kgだったから、二ヶ月半で6.5kgの減少ということになる。私も体重が減った。
11:20 薬が効いているのか、口を開けて眠っている。
11:55 目を開けたので、乳酸菌飲料を少量飲ませる。
12:20 喉のネバネバをとってやる。
12:35 乳酸菌飲料を少量飲ませる。発作がないのがいい。
12:50 おむつ交換。
13:00 喉のネバネバ（白いのは薬か、乳酸菌飲料のせい？）をとる。
13:15 泣き出したので、乳酸菌飲料を飲ませる。
13:30 眉が少し動く（発作か？）。
14:10 左頬が動く（発作か？）。そのあとは落ち着く。
看護師さんから、急に病室を変わって欲しいと言われ、特別室から隣の個室に移る。容態が悪い患者の家族がより大きな部屋を必要としたらしい。
15:15 「オワオワ」発作のような、でもすぐに終わった。
15:40 乳酸菌飲料を飲ませようとしたら、ちょっと発作のようだ。
15:44 目が少しピクピク、眠っている？
15:46 頭の中で発作が起きている。声は出さないが、苦しそうな表情だった。
15:52 発作が起きている。でも弱い。
16:00 「アハンアハン」と声を出し、口を開けるので、喉のネバネバをとってやる。
16:40 乳酸菌飲料を少量飲ませる。
17:10 ギター型発作が弱く起こっているようだ。
17:20 右足に強い収縮発作が起き、声を上げたが、右膝を強く固定してやったら効果があった。もうすぐ薬が来るだろう。
17:30 「アハン」と笑い声のような声を出す原因は、喉のネバネバのようだ。きれいにしてあげた。
17:33 発作のようだ。胸が動いている。でも、すぐ終わる。
17:43 薬と乳酸菌飲料を飲ませる。
17:50 両足が強く収縮する発作。驚いたような恐怖の表情。目と口が大きく開く。本当にかわいそうだ。ママ赤ちゃんが恐怖を感じている。声を立てて泣くこともできずに。薬が効いてくるまで、あと30分はかかりそうだ。
18:08 薬が効いてきたような、穏やかな表情になった。
18:15 竹内まりやの歌に反応して、左手を動かしているような気がした。
18:32 薬を飲んでから50分、麻衣子は眠り始めた。
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2つ隣の個室の男の人は、ごく普通に会話ができ、歩行もできそうだが、昼間でも、ブラインドを閉じて、暗い部屋に閉じこもっているみたいだ。たまに、奥さんらしい人が来るが、ドア近く、ベッドの足下の椅子に座っている。
「体重42.4kg」という看護師さんの声が聞こえてきた。たぶん、重い病気で苦しんでいるのだろう。
