麻衣子の記録 写真編29

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 病院から外出し、みどりの駅近くのアパートの場所の確認に行った。そして、どれにするかを決めた。決めた理由は、外観がモダンだったからだ。それが、ちょっとした博物館の外観のように見えたからだ。

 私は、2LDKの一室(6畳)を、麻衣子記念室にしようと考えていた。麻衣子の写真パネルを飾り、看護日記を置き、大きなタブレットには麻衣子の写真をたくさん入れて、クロイツフェルト・ヤコブ病の資料も展示する。それを、麻衣子の友達が来たときに見てもらう。麻衣子は「この病気から生還したら、体験記を書きたい」と言っていたので、私は、そんなことを漠然と考えていたのだ。(2015年9月9日)