麻衣子の記録 連載第33回

7月4日(土)
11:30 麻衣子の病室へ。麻衣子は発作に苦しんでいた。発作が終わると、泣き出した。
12:08 頬に触れてやる。
12:10 やっと落ち着いて笑顔になった。
12:48 「二人は80歳」の歌を聴かせる。
14:25 弓を引くような、ギターを弾くような姿勢の発作。「うっ、うっ、うっ」と声を出し、苦しそうだった。左腕を回旋させた。長い発作だった。
14:36 発作が治まり落ち着いた。でも、右手の親指と人差し指、左腕が少しピクピクしている。
15:00 目(瞼)をピクピクとさせる不随意運動。口が動き、両手もピクピクさせた。「ハーハー」という息づかいをした。でも、この発作は、それほど長くならずに治まった。でも、次の発作は、体が大きく動き、下半身を曲げる発作だった。しかも、2回続けて。
15:10 リズミカルに目(瞼)をピクピクさせ、「アフアフアフ」と言う声を出した。それは、やがて治まり、いびき声になった。その後も、足が動く発作が何度かあった。
14:05 いびき声になった。
16:35 歯磨きをしてもらい、おむつ交換、体位変換
17:00 お茶を飲ませた後、体が激しく動く発作があったが、頭を押さえてやると治まった。
17:30 激しい発作。両腕がピクピク動き、「はっ、はっ、はっ」と息づかいが苦しそうだった。10分ぐらいで落ち着いた。
18:00 ずっと発作が続いた。
 
7月5日(日)
12:00 麻衣子の病室へ。表情に元気がない。
12:15 発作があった。
12:50 左腕が動く発作。びっくり反射が続いた。
13:30 両腕を回旋させる発作。断続的に続く。
15:04 かなり激しい発作があった。
17:15 しゃっくりが出ている。でも、発作は起こらず落ち着いている。
17:45 激しい発作があり、あまりの苦痛に泣き出した。
19:00 待ち遠しかった薬が来たので、飲ませた。
20:00 目をピクピクさせてはいるが落ち着いた。