麻衣子の記録 連載第34回

7月6日(月)
4:55 口を開けて、穏やかに眠っている。
6:15 びっくり反射が3回ぐらいあった。少し体が動き始めている。
6:50 体が収縮する反射が連続で何回もあった。苦しそうだった。お茶を飲ませた直後だったので、水分摂取と関係があるのかとも考えた。
7:20 痙攣が始まったようだ。
7:50 体が動く。痙攣。苦痛と言うほどでもなかった。
9:00 薬を飲ませた。
9:40 回診があった。両腕は動いているが、苦痛ではないようだ。
10:10 薬が効いているときは、発作も弱々しく感じる。反応する体の方も、元気がなくなっているせいもあるだろう。
13:40 急に笑い出したが、その直後、激しく体が収縮する発作。体が揺れる。
14:00 体が、ビクッと動く。左右に目を動かし、恐れの表情になった。その後も発作が続く。以前よりは発作が弱々しく感じる。
15:40 担当医が来た。抗てんかん薬の血中濃度は低いぐらいで、転院先で高めることもできるほど、まだ余裕があり、肝機能も手足の拘縮も問題ないという話だった。診断書は90日以上の加療が必要ということで出してくれると言った。
15:45 声は出さないが、目をピクピクさせ、激しい発作があった。首を後ろに曲げ、両腕も曲げた。これは比較的短い時間で治まった。その後も、目をピクピクさせたりしていた。
17:50 主治医が来たときも、発作で苦しんでいた。
 
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 いよいよ、明日は、M中央病院への転院の日だ。麻衣子はまだ生きている。問題は麻衣子が天国へ行ってしまった後のことだ。私はどう生きていけば良いのだろう。美帆と仲良くやっていけるだろうか。そんなことを考えていた。
 
私から麻美へ
明日、いよいよ転院です。赤ちゃんのように可愛くなったママには、まだまだ長生きしてもらいます。飛行機代のことは心配せずに、疲れないような交通手段で、ママに会いに来てください。ママは、夜の薬を飲んで、すやすやと寝ています。ママの隣で寝るのが一番の幸せです。
 
麻美から私へ
週末12日に帰ります。つくばには9時頃、着く予定。会えるのを楽しみにしています。ゆっくり休んでね。