明日、12月4日は、麻衣子の命日。
麻衣子が、天国へ旅立ったのは2015年のこの日だった。
早いもので、もう5年になる。
麻衣子は、「墓石の下には眠らない」と思っていたかも知れないが、そんなわけにはいかない。
麻衣子の友達や同僚にお参りして貰う場所は必要だ。
だから、私は、麻衣子が亡くなった翌年、花のきれいな霊園に、小さなお墓を確保し墓石を建てた。
そして、墓石には、旅行好きだった麻衣子を思って、「旅」と刻んだ。
明日は、この小説に悪役で登場している次女の美帆と食事をし、その後、一緒にお墓参りをすることになっている。